国連軍縮アジェンダ

2021/10/5
 国連軍縮アジェンダ(An Agenda for Disarmament)は,2018年5月24日にグテーレス国連事務総長が,ジュネーブ大学での講演の際に,”Securing Our Common Future”と題して発表したもので,人類を守るための軍縮,人命を救う軍縮,そして未来世代のための軍縮を3つの理念に掲げた上で,持続可能な開発目標(SDGs)の達成と関連づけながら,政府や専門家だけでなく,産業界や市民社会の代表を含めたパートナーシップの強化を図ることで,軍縮・不拡散の機運を高めていく必要性を述べている。  
 本アジェンダの特徴は,国連側の行動計画を明記する形で,軍縮・不拡散において今後どのような実行可能な措置が重要になるかを記載していることである。行動計画の40のアクションアイテムには,それぞれ主目標のほかに段階的目標も明記されており,ホームページ上で,それぞれの段階的目標の達成度が開示されている。40のアクションアイテムのうち,32のアクションアイテムについては,それらの履行を促進する主導国(チャンピオン)又は支援国(サポーター)が指定されている。一方で,主導国・支援国の立候補がないアクションアイテムがあることや,少数の同じ国ばかりが主導国・支援国になっていることなどが課題である。今後,より多くの国連加盟国が積極的に同行動計画の推進に携わっていくことが期待される。  
 日本が主導国又は支援国として名を連ねているアクションアイテムは以下のとおり。2019年には,アクション20に明記された「人命を救う軍縮」(Saving Lives Entity: SALIENT)基金(平和構築や開発の文脈と関連づけて小型武器対策を効果的に行うため国連内に新たに設けられた任意信託基金)に対して2.2億円(200万米ドル)の拠出を行う等,各アクションの推進に積極的に貢献している。
  • アクション1:核軍縮のための対話の促進(支援国)
  • アクション4:包括的核実験禁止条約(CTBT)の発効(主導国)
  • アクション10:生物兵器の使用についての調査への備え(支援国)
  • アクション20:小型武器対策のための信託基金設立(支援国)
  • アクション30:サイバー空間における悪意のある活動の防止と平和解決(支援国)
  • アクション31:サイバー空間における(今後作成される)規範についての説明責任及び遵守の醸成(支援国)
  • アクション38:若者の関与のためのプラットフォームの設置(主導国)